笑顔

また大切な人が私から離れてゆく。うまく笑顔で送り出せるだろうか。

スーツ

スーツを着るのは久しぶりだが、来ていた時の事を思い出すのはやめておこう。あまりいいおもいではないからだ。

連休

終わってしもうた やったといえば掃除くらいか

熱闘

熱闘甲子園を観て涙する毎日

夏日

こんなに暑いのに街には人が溢れる。ワンセグチューナーを見に行っただけでクタクタ。おつかれsun

BLACK PEPPER(3)

イセは橋の上にいた。 川は一直線に伸びて、河岸も土手も、土手に沿って植えられている銀杏の木も、高さが揃った工場やビルも一点に収束するように放射状になる。 その一点を見つめていると、自分も一緒に収束して吸い込まれるような感覚がして、ゾクゾクと…

恥ずかしや

結んで開かずを読み返してみたが、下手すぎてモニターの前で赤面した。 ということで、改訂しました。でもまたいつか読み返して赤面するんだろうなぁ。

白より白い

白より白い入道雲 もくもくもくもく入道雲 羊の毛?入道雲 太陽と雷にはさまれた入道雲 両側から光が当たる入道雲 いつもより立体的な入道雲 でも爽やかな白の入道雲 あのこは濡れずに帰れたかな

台風

台風にはひとつひとつ名前があるらしい。しかも横文字の。 子供の頃は台風が来ると知ったらわくわくしていたのに、色々知ると素直に喜べなくなる。でも密かに飛揚する罪深き野卑な我が心内。

デビルマン

人生で一番の衝撃を受けた漫画。小二のときに読んで天地がひっくり返った。 それまで漠然と信じていたものが突然ふっと手の内から消えてしまった。

BLACK PEPPER(2)

「ほら、よく言うだろ」アサは愉快そうに煙草の灰を落とした。はぁ。僕はアサが何を話し出すのか、思案を巡らせる。 「インディアンサマーは昼寝しろって」アサは得意げに煙草の煙を吸い込む。いや、聞いたことない。 「それはあなたの願望」と横に座ってい…

BLACK PEPPER(1)

僕はウィスキーが入ったグラスを持て余していた。ステージではビキニの衣装で飾った女が豚を連れて登場したところだった。グリーンランドから連れてきたという触れ込みのその豚は首輪を付けられてはいたが、人に慣れているらしく女が歩く方向に抵抗もせず後…

大切なこと(でもかんたんなこと)

こんにちは(おはよう?それともこんばんは?) お元気ですか?わたしは元気です。 とつぜんですが、今日は一つ、大切なお話をしたいと思います。 でも安心してください。かんたんなことです。 あなたはこれからたくさんのマンガや本を読むことになると思い…

結んで開かず(完)喜一6

二中には入学というかたちだったけど、引っ越してきたばかりなので中身は転入とおなじだった。入学式が終わりそれぞれの教室に入る時も、小学校からの友達なのだろう、仲の良いもの同士、何組かに固まっていた。先生が入ってきてHRが始まり、「春休みの思い…

結んで開かず(十五)喜一5

お別れ会が終わると、そのまま真一さんに連れられて飛行機に乗った。真一さんは母の兄で、僕をわざわざ島まで迎えに来てくれたんだ。 今日で友達みんなと別れなければいけない寂しさと、その事を自分ではどうすることもできない無力感を、訴え嘆く対象も見つ…

結んで開かず(十四)喜一4

式次第は順調に消化され、卒業式は滞りなく終わった。来てくれた真一さんとの記念撮影が終わり、六組のみんなと写真を撮ろうとあたりを見渡していると、盛隆先生に職員室に来るように言われた。 真一さんと別れ、職員室に向かうと、これまでみんなで作成して…

結んで開かず(十三)綾3

僕が通っているスイミングスクールは、プールサイドが広くて、そこで練習前の準備体操をすることになっている。その時僕は、窓に映る自分を見て身体のチェックをする。両手を真っすぐに上に伸ばして自分の手を握り上体を傾ける運動の時、広背筋に押し出され…

結んで開かず(十二)裕美

借りていた本を返しに図書室に来た。返却カウンターに座っていたのは、三学期に僕のクラスに転入してきた裕美だった。「あ、図書委員だったの?」「うん。先生に頼んでしてもらった」「そうなんだ。あ、そういえば、今ちょっといいかな」「うん?うん。誰も…

結んで開かず(十一)喜一3

準備体操が終わりシャワーを浴びて、プールサイドを歩いていると、「肩、どうしたの」と綾が話しかけてきた。 学校では服で隠せても、スイミングの時はそうはいかなかった。 昨日の夜は女の人が家に来なかったので、父と二人だった。なるべく顔を合わせない…

結んで開かず(十)綾2

三学期最初の委員会の会議の為、放送室に向かっていたら「喜一!」と誰かが後ろからぶつかって来た。見なくても、綾だと分かった。いつだったかお互いの誕生日の話になり、僕が3月生まれで綾が4月生まれだったので、学年は一つ違うけど歳は一か月しか変わ…

結んで開かず(九)真一

冬休みが近付き、教室のロッカーに置いていたリコーダーや鍵盤ハーモニカ、習字道具などを小分けにして持って帰っている。家に帰っても母はいないから、ちょっと憂鬱だ。 母は僕が修学旅行の時に入院して手術した。乳癌だったらしい。ほどなく退院して、また…

結んで開かず(八)綾

「では黒板に書いた班ごとに座り直してください」十個に分かれた班の一つは、僕が班長だ。といっても、班員は一人だけだけど。黒板を見て、その名前を確認した。大津綾。六年生はみんな班長だから、五年生か四年生の女子だろう。僕の班に割り当てられた、視…

結んで開かず(七)美雪

放送委員会の登下校時の全体放送は二人一組で行うことになっている。ペアはくじ引きで決められ、僕の相手は一学期に引き続きあかねになった。あかねは明るく活発な女子だった。顔の作りが一つ一つはっきりしていて、その口を大きく開けて笑う姿は関根勤を思…

結んで開かず(六)ヒロト

まだ午前中なのに高く上った太陽は、僕たちのうなじを焦がしている。「次はこの信号まででいい?」と靖が折りたたんだ地図を指さした。「さっきアイスクリン見た?」Tシャツの襟をつまみ、パタパタしながら和東が言う。閑散とした国道沿いに止まっていた移動…

結んで開かず(五)美香

真上から照りつける太陽は、波で濡れた砂もすぐ乾いてしまうんじゃないかと思うくらい、近くに感じられた。ウッチャンナンチャンに会える!とはしゃぐ妹の美香と、その友達何人かを見て「若いなぁ」と独り言ち、パラソルの影で水筒の麦茶を飲んでいた。「十…

結んで開かず(四)ルミ

早く帰れる家庭訪問の週が終わった土曜日の放課後、放送委員の全員が放送室に呼び出された。呼び出したのは顧問の嘉納先生で、縁なしメガネの奥にある目はいつになく厳しかった。 僕が放送委員に入ったのは、他に手を挙げる人がいなかったからだ。やりたい人…

結んで開かず(三ー三)秋博

仲の良い輪の中に入るのは難しい。でもクラスのみんなは僕に対しても昔からの友達のように接してくれる。その気持ちに答えなきゃとは思うものの、やり方が分からないし、先の事を考えるとしり込みしてしまう。 給食の時間、班を作って向かいに座っている昇が…

結んで開かず(三ー二)喜一2

この学校に転入することが分かったとき、僕には一つの大きな心配事があった。私服通学だったことだ。僕の服は数えるほどしかなく、兄のお下がりだったのでどれも襟が伸びていた。前の学校は制服があったからよかったけど、着ていく服で家の生活レベルを知ら…

結んで開かず(三ー一)浩哉

「喜一はどう思ってるの」 クラス全員が輪になって座っている。僕が座っているところから一番遠い場所、つまり僕の真正面から、浩哉が僕に投げかけた。僕と浩哉を線で結んだ右半円に座っているみんなが左を向き、左半円に座っているみんなが右を向き、クラス…

アップデート

「また朝帰りなの?」 「仕事だったんだ」 「連絡くらいしてくれたら」 「忙しかったんだ。寝てると思ってたし、起こしちゃ悪いと。」 「あの事務員と一緒だったの?」 「なんだって?」 「知らないとでも思った?あんなAIのどこがいいんだか」 「アップデー…